キャリアアップで外科勤務を志すときの注意点

一般的に若い看護師ほど、外科での勤務を希望する人は多いようです。外科ではあらゆる現場で役立つ外科的処置のスキルを学べるため、キャリアアップの観点で看護師に人気です。外科の経験がある看護師は、異動や転職の際にも有利になるので、向上心のある人にとっては魅力的です。しかし、様々なスキルを習得できる反面、限られた時間の中でテキパキと処置をこなせるようにならなければならないので、一定期間の修練が必要です。しかも、外科には一般外科と専門分科があり、どちらに所属するかによって看護師の業務内容は異なります。

一般外科では、甲状腺腫など頚部疾患や外傷性疾患のほか、消化器官の炎症性疾患などにも対応しなければならず、幅広い専門知識が必要になるでしょう。そのため、一般外科の看護師は、あらゆる外科的症状に対処できるジェネラリストとしてのスキルを身につけなければなりません。

一方、専門分科の看護師は、胸部外科や心臓血管外科から消化器外科や小児外科に至るまで、20種類もの専門分野のうち、特定分野に特化したスキルを習得したスペシャリストになることが求められます。美容外科では、医療レーザー脱毛、体臭をなくし、肌を綺麗にするボトックス注射など、一般的な傷病の治療とは異なる施術についても学ばなければなりません。そのため、常に貪欲な姿勢で専門性を磨く必要があるでしょう。

いずれを選択しても外科の現場では学ぶことが多く、看護師も相当な努力が欠かせません。また、外科では、患部を切開する観血的処置も必要なので、出血を見ても動転しないメンタルの強さも看護師には欠かせない要素になります。